「AMANZOE」で体感した、静かなラグジュアリー

ミラノサローネ視察の後半では、ギリシャにあるリゾートホテル「AMANZOE」を訪れました。

エーゲ海を望む丘の上に建つAMANZOEは、世界的にも高い評価を受けるアマンリゾートのひとつ。到着した瞬間から、まるで時間の流れがゆっくりになったような、静かで穏やかな空気に包まれていました。

豪華な装飾や派手な演出があるわけではありません。

それでも、なぜか心が落ち着き、自然と深呼吸したくなる。

AMANZOEには、そんな“静かな心地よさ”がありました。

特に印象的だったのは、自然とのつながりを大切にした空間づくりです。

建物やインテリアには、石や木など自然素材が多く使われており、全体の色合いもベージュやグレージュを基調としたアースカラーで統一されていました。

周囲の景色や自然光に美しく溶け込み、空間全体に穏やかな一体感が生まれていました。

プールの水の色もとても印象的でした。

白い石を下地に使用することで、エメラルドグリーンのような透明感のある色合いが生まれ、空や海の景色と自然につながっていきます。

空間をつくる際に、家具や建物だけではなく、“光”や“景色”まで含めてデザインされていることを感じました。

また、AMANZOEでは、時間帯によって空間の表情が大きく変わります。

朝の柔らかな光。

水盤に映る夕日。

そして夜の美しいライトアップ。

自然光が石材や壁に映り込み、時間の流れとともに空間そのものが変化していく。

その美しさは、写真だけでは伝わらない魅力がありました。

植栽の使い方もとても印象的でした。

同じ植物を整然と並べるのではなく、高さや葉の形、色味の異なる植物を組み合わせることで、自然の風景のような奥行きやリズム感が生まれていました。風に揺れる葉や木々の影までが、空間の一部として心地よく感じられます。

今回の視察を通して改めて感じたのは、“ラグジュアリー”とは、単に高級なものに囲まれることではないということです。

静かな空気。

自然を感じる時間。

光や風の心地よさ。

そして、余白のある空間。

そうした一つひとつの積み重ねが、心を豊かにしてくれるのだと思います。

ミラノサローネでは、世界の最先端デザインや素材の魅力に触れました。

そしてAMANZOEでは、その先にある“過ごし方”や“心地よさ”について、深く考えさせられる時間となりました。

KAJAでも、心がゆるむような空気感を大切にしながら、日々の暮らしが少し豊かになるような家具や空間をご提案していきたいと思います。

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