今回のエッセイは、ジャカルタで行われたインドネシア国際家具エキスポ(IFEX)での様子をお伝えしたいと思います。
IFEXは、今年で9回目の開催。500社以上の企業が出展し、世界各国から1000以上の製品が展示されます。
コロナ禍ではオンラインにて開催されていて、そのオンライン展示も体験しましたが、やはり家具においては実物を見るのが一番の収穫となります。
ということで、今回は現地まで足を運びました。
海外からの参加者も多く、会場は国際色に包まれています。
会場は展示ホールがAからDまで4つですが、そのひとつひとつがかなりの広さです。
こういった大規模な展示会の場合は、どうしても時間が限られてくるので、いつもの通り事前に気になるメーカーをネットでリサーチし、効率よく回ります。
今回は、2024年買い付け始動エッセイの続きであって、ダイニングシーンの新商品を探していました。
ノーマークのメーカーでも実際に見て良かったりする場合もありますが、やはり事前にチェックしていたメーカーのひとつに満足度の高いダイニングチェアを見つけました。
天然木を使い、その魅力を残しつつ適度な重量で(無垢材のチェアは往々にして重いのです)、KAJAのダイニングテーブルと相性が良く、さらには座り心地の良いチェアです。
座面の高さや背あたりの感触を確認し、その場で見積もりをもらいます。
このチェアはバイヤー含め同行スタッフ一同、好評でした。(今夏入荷予定)
KAJAの主軸はインドネシアなので、今回の展示会は商談ベースの具体的なものとなります。
一方、前回のミラノサローネは大きく家具のトレンドを捉える感覚的なものでした。
しかし、そのミラノサローネで感じとる欧州のトレンドは、大体インドネシアの展示会でもその影響を知ることとなります。
数年前からイタリアの展示会でトレンドとされていた丸みを帯びたアイテムの展示はまさにミラノサローネを感じさせました。
(今回エッセイの順番が逆になっていますが、3月にIFEX、4月にミラノサローネといった時系列になります。)
そして実際IFEXには、アジアのみならずヨーロッパを拠点としたメーカーも多く参加しています。
こちらのメーカーがそうですが、色の選び方が欧州のメーカーはずば抜けています。
素材はチークや人工ロープを使用していて他のメーカーと同様ですが、くすみを帯びた絶妙な煉瓦色と、脱色したチーク材のグレーがかった色の組み合わせが美しかったです。
この色へのこだわりが、この色を出せる技術につながっているのだと思うのですが、こういった姿勢はインドネシアのメーカーにはあまり見られないので、ぜひ取り入れてほしいなと思います。
さて、今回のIFEXではチェアの他にも、具体的な話が進んだメーカーがいくつかありました。
これらの商品はまだ調整中なので出せる情報がないのですが、7月以降の入荷情報をぜひ楽しみにしてほしいと思います。
KAJAはこのたび20年を迎えましたが、このように様々な展示会を経験し、インテリアブランドとしてさらなる深みを増していけるよう精進してまいります!