初めまして。
調布店勤務のバイヤーの岡田です。
僕のメインの仕事は、家具の買い付けですが、店頭でインテリアのアドバイスもさせていただいています。
調布店で見かけたら、ぜひ、気軽にお声をがけください!
さて、今回のコラムでは、3月にアジアで開催された家具の見本市での買付けエピソードをご紹介します。
KAJAのバイヤーは、インドネシアなどの家具の生産地に直接買い付けに行くことが多いですが、家具の見本市にも足を運びます。
大規模な見本市は、一堂に各国の家具メーカーが集まるので、お目当ての家具を探しやすかったり、インテリアのトレンドを肌で感じたりできるメリットがあります。
さらには、他国のバイヤーの交渉スタイルを勉強するチャンスの場でもあるんです。
今回の買い付け出張では、シンガポールとジャカルタで開催された2つの見本市をハシゴ!
2つともほぼ同時期の開催なので、効率良く廻ることができました。
最初に訪れたのが、シンガポール開催のIFFS (International Furniture Fair Singapore)です。
400店近い家具メーカーが出展し、その多くが、ヨーロッパ人がオーナーの家具メーカー。
デザイナーズやハイブランドのモードっぽいアイテムが多く揃っていて、欧米のバイヤーにも人気がある見本市です。
一方、ジャカルタで開催されたIFEX (Indonesia Furniture Expo)は、出展者がさらに多く、500店近い家具メーカーが集結。
家族経営の小さなメーカーから、大規模なメーカーまで、それぞれ個性が感じられるブース構成で、予想以上にバラエティに富んだ家具を見ることができました。
シンガポールのIFFSに比べると、素材感を生かした家具が多かったような気がします。
それにしても、2つのイベント名が似ているのでちょっと混乱しますね。(笑)
どちらも日本で開催される見本市に比べて各ブースが広く、家具を置いた時のイメージがしやすいようにディスプレイされているなという印象を受けました。
今回の買い付けで僕に与えられた最大のミッションは、新しいKAJAスタイルにマッチするダイニング家具を買い付けること。
新しいKAJAスタイルとは、リゾートのような暮らしの中に、トレンドを感じさせるエッセンスを取り入れたスタイルです。
さて、2つの見本市を客観的に見て、今の家具のトレンドとは…?
これは間違いなく「ウッド素材×ブラック」です!
そして、おしゃれなブースでは、そうした家具を、グレイッシュで落ち着いた色味の壁、カーテン、ラグ、小物とコーディネートして、ナチュラルでありながらモダンな雰囲気が漂う空間に仕上げていました。
これでスタイリングのトレンドチェックも完了です!
ちなみに、家具や壁のペイントはマットな質感であることがポイントのようです。
こうしたトレンドを踏まえ、形、質感ともに気になる家具を見つけると、まず、お客様のお部屋に置いた時をイメージ。
そして、これはKAJAの商品としてふわさしいかどうかフィルターにかける作業を、頭の中で繰り返します。
こうしてKAJAらしいダイニング家具探しに奔走したかいがあり、これだ! というアイテムに辿り着きました。
このダイニングテーブルは、買い付けたアイテムの中の一つ。
ウッド素材×ブラックのコンビ。
まさにトレンドです!
この展示商品をベースにメーカーさんと交渉しつつ、KAJAらしいアレンジを加えていきます。
例えば、日本の部屋に合わせてサイズをコンパクトにしたり、ナチュラルな塗料に変更してもらったり、小さなお子さんがいるご家庭でもより安心して使っていただけるように、天板を無塗装にして、面取りをしてもらったりと、細かいオーダーをしました。
今回買い付けた家具は、9月頃、KAJA各店頭でお披露目の予定です。
店頭では、トレンドのグレイッシュカラーも取り入れつつ、リゾートスタイルに溶け込むようなKAJAらしいコーディネートでご覧いただけると思います。
ダイニング家具をお探しの方、もう少々お待ちいただければ…です!
実は、IFEXでちょっとしたハプニングが。
KAJAの元ジャカルタ現地スタッフと、偶然、10年ぶりの再会をしたのです!
思わず「お互い老けたねー」と笑い合いました。
たくさんの収穫と、うれしいハプニングのおまけ付きという、充実した買い付け出張でした。
さて、次回のコラムは、僭越ながら、僕がバイヤーの仕事とどんな風に向き合っているか、そしてこの10年でインテリア業界がどんな変化を遂げたのかをお話ししたいと思います。
どうぞ、お楽しみに!