こんにちは。
家具バイヤーの岡田です。
9月に2週間程、買い付けのためにインドネシアへ行ってきました。
今回は比較的長く滞在できたので、いつものナシゴレンだけではなく、現地のいろんな食べ物にトライしました。
その中でも印象的だったのが、豆を発酵させてペースト状にしたテンペ。
日本でも健康食品として知られていますが、インドネシア発祥の食べ物だったんですね。
僕は初めて食べました。
日本の納豆と似ていますが、味は淡白で糸も引かず食べやすい。
天ぷらのように揚げたものをいただいたのですが、味と食感はささみの揚げ物に似ていて美味しかったです!
さて、今回の出張のミッションは、インドネシアらしいリゾートスタイルの家具やインテリアオブジェを買い付けること。
買い付けのテーマは「原点回帰」。
さて、なぜ「原点回帰」なのかというと…?
KAJAは、吉祥寺店、湘南平塚店、調布店の3店舗で展開していますが、創業当初は吉祥寺店のみでした。
当時のKAJAの主力商品といえば、インドネシアの職人の個性が存分に注ぎ込まれた、いわゆる“一点もの”と呼ばれる家具やオブジェ。
バイヤーが小さな家具工房を一軒一軒訪ね、吟味して買い付けた品々はどれもとてもユニークで、インテリアのアクセントとして効果的な家具がたくさん揃っていました。
やがて店舗が増えると、定番商品を量産し、再入荷をしやすい工場やメーカーともパートナーシップを結ぶことに。
輸入ルートがしっかりと確立され、幅広い受注に答えられるようになったことで、日本の市場が求めるスタイリッシュな商品の開発にも力を注げるようになりました。
おかげさまで、KAJAの新しいスタイルの家具も、たくさんの方に興味を持っていただいています。
メーカーとの厚い信頼関係から、そうした量産家具は、現場に足を運ばなくても再入荷のオーダーが可能に。
創業当初とはまた違った仕入れのスタイルを確立することができたのです。
その一方で、KAJA誕生当初の「KAJAらしさ」も引き続き大切にしたいと、より強く思うようにもなりました。
というのも、
「今時のインテリアに、職人が1点ずつ作り上げた一点ものの家具を合わせることで、新しいKAJAらしさが生まれるではないか」
そんな思いがフツフツと湧いてきたからです。
クオリティの高い一点ものの家具は、現地に足を運んでこそ探し当てることができるもの。
「原点に立ち戻り、インドネシアらしいユニークな商品を積極的に探してみよう」
そんな思いを胸に、気合を入れインドネシアに向かいました。
現地に到着するやいなや、KAJA創業当初のように連日工房に出向き、商品や職人とじっくり向き合って、納得のいくまで家具を探し回りました。
お目当ては、職人が時間をかけて彫り描く、東洋的な細やかレリーフが大胆に入ったコンソールテーブルや、年月を経て風合いが出た貴重なオールドチークを使ったチェストなど。
コンソールテーブルは長机のようなもので、インドネシアでは、リゾートホテルなどのエントランスや廊下などに装飾的な意味合いでよく置かれています。
買い付けるのは、完成した家具だけではありません。
状態の良いアンティークのドアやレリーフを見つけると、何かアレンジができないかと頭をひとひねり。
それらを活用したテーブルやオブジェなどを、現場でオーダーすることもあります。
馴染みのメーカーには家具の画像を送ってもらうなど、事前情報を仕入れておくこともありますが、いざ現場で自分の目で見てみると、満足いくクオリティでないことも多々あります。
そうした経験の積み重ねから、工房で見て触れて、これぞというものを買い付けるスタイルを、KAJAではずっと大切にしているのです。
原点回帰で臨んだ今回の買い付け出張でしたが、アクティブに工房を巡り、満足のいく1点ものの家具をいくつか買い付けることができました。
そのほか、以前インドネシアで開催された家具見本市で目をつけていたメーカーの工房や、最近オーダーしていなかったメーカーへの訪問も実現。
たくさんの職人さんに会うことができ、今後の商品開発に大いに刺激となった2週間でした。
詳しい商品の買い付けは、次回以降のエッセイでご紹介していきます。
どうぞ、お楽しみに!