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コラム
2019.10.25

古材を活かしたリデザイン家具の魅力

家具バイヤーの岡田です。

前回に引き続き、インドネシアでの買い付けエピソードをご紹介します。

アジアン家具KAJA10月のバイヤーエッセイ

前回、インドネシアに向かった目的が、アンティーク家具の買い付けだとお話しましたが、実は、もう一つ大きなミッションがありました。

それは、リデザイン家具のオーダーです。

アジアン家具KAJAリデザインの家具

ここで言うリデザイン家具とは、建材や家具に使われていた古材を活用して作る一点もののオリジナル家具のこと。

最近は、新しいスタイルの家具開発に力を注いでいたため、なかなかリデザイン家具を充実させることができませんでした。

今回の出張では、アンティーク家具だけでなくリデザイン家具にもフォーカスし、じっくりと買い付けをしてきました。

インドネシアの風景

訪ねたのは、古材屋を兼ねた家具工房が点在するエリア。

この町を訪れるのは6年ぶりくらいになるでしょうか。

すっかりご無沙汰してしまっています。

当時お世話になった買い付け先はまだ存在するだろうか。

僕のことを覚えているだろうか。

不安な気持ちとともに現地へ向かいました。

KAJAインドネシアの工房風景

到着したのは、レリーフが彫られた建具や、表面が朽ちた木材が無秩序に縦に横に並べられた雑然とした空間。

そう、この雰囲気。

にわかに懐かしさがこみ上げてきます。

一見、不要になった古材置き場のように見えますが、古材を使ってしっかりとした家具を制作する、信頼の置ける工房なのです。

アジアン家具KAJAバイヤー買い付け風景 アジアン家具KAJA買い付け工房の様子

目の前に積まれている古材のほとんどが、今では入手困難な本チーク。

いわば “宝の山” です。

とはいえ、再利用が可能な古材かどうか、しっかりと見極めなければなりません。

気になる古材は、重さ、手触りなどを一つ一つチェック。

そうした中から、これぞというものを見つけました。

アジアン家具KAJA10月のバイヤーエッセイ2

「こんなボロボロの素材を使うの?」と思われるもしれませんが、柔らかくなった表面はきれいにサンディングして、安心して使える素材にするのでご安心ください。

さて、この古材をどのように料理するか…です。

実は、こうして使えそうな古材を見つけた時点で、なんとなく家具のデザインがイメージできていたりします。

例えば…。

アジアン家具KAJAリデザイン家具のイメージ

 

こちらの古材は、点線の部分にガラス板をはめ込みます。ガラス板をアイアンで支えて土台を設ければ、存在感のあるシェルフの完成。

右上のような簡単なラフを現場で描いて、職人にこちらの意図を伝え、すぐにデザインの方向性を共有します。

もちろん、良い古材を見つけても、その場でデザイン案が定まらないケースも。

そんな時は、ホテルに引き上げてから改めてアイデアを整理してラフを起こし、翌日再度工房に出向きオーダーすることもあります。

アジアン家具KAJAアンティークドアをテーブルに

とても良い状態の古材に出会うこともあります。

こちらは、何かの収納家具の扉だったのでしょうか。

品の良いレリーフが美しく、KAJAらしい家具に仕上がりそうです。

すぐにローテーブルかダイニングテーブルの天板にしようと決めました。

オイルを擦り込んで表面を整え、レリーフがある部分にガラスの板をはめ込んでアイアンの脚をつければ、空間の雰囲気を高めてくれるテーブルになりそうです。

 

アジアン家具インドネシアの古材発見

アジアン家具インドネシアの古材

アジアン家具KAJA古木のテーブル1

KAJAでおなじみの古木のローテーブルもこうやって、古材の塊の中から土台を見つけて製作しています。

 

一旦は役割を終えた古材を蘇らせ、暮らしに溶け込む家具として再び活躍してもらう。

古材の味わいを最大限に生かしたリデザイン家具が部屋に一つあるだけで、シンプルなインテリアも個性のある空間へと変わるのが不思議です。

こうした特別な魅力がある家具を誕生させることは、バイヤーとしてやりがいを感じる作業の一つです。

 

さて、リデザイン家具をオーダーするにあたって、ずっと会えなかった職人さんたちと久々の再会を果たすことができました。

以前訪れた時にはなかったタイプの家具が工房に並んでいると、「こんな家具を作れるようになったんだ!」と感動することも。

新しいことに挑戦し、技術を高め続ける。

職人のあるべき姿を見た気がしました。

逆に職人さんたちは、「オカダはこんなオーダーの仕方をできるようになったのか…!」と少し驚いたようです。笑

会わない間、互いに積み重ねてきた経験をベースにして、質の高い家具のオーダーができたことが嬉しく、とても清々しい気持ちで帰路につきました。

アジアン家具インドネシアでの買い付け写真

今回オーダーしたリデザイン家具は、11月下旬には吉祥寺店、調布店でご覧いただけます。

ぜひ、リデザイン家具ならではの魅力を、見て触れて感じていただきたいです。

 

さて、次回のエッセイは、雑貨バイヤーのバリ島の研修についてご紹介します。

お楽しみに!

 

 

 


2019.10.25 19:03 DIARY

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