雑貨バイヤーの鍋谷です。
今回は、先日入荷したばかり新商品、スマホ・タブレットスタンドの開発秘話をご紹介します。
新型コロナウイルス感染拡大の真っただ中、「お家時間を心地よく過ごしていただけるような、KAJAらしい商品提案をしたい」という思いから、若手スタッフを中心とした開発チームを発足させました。
自粛期間中だったため、スタッフ同士のコミュニケーションはもっぱらのLINE頼み。
お互いのアイデアを画像で共有しながらの、新スタイルでの商品開発に挑みました。
フレッシュなアイデアが、LINE上で次々と提案される中でたどり着いたのが、「KAJAらしいスマホスタンドを作ってみよう」という挑戦でした。
誰にとっても手放せない存在となったスマホ。
在宅勤務の常態化や、リモートで家族や友人と会話する機会が増える中で、その存在はより大きなものとなりました。
そうした状況下において、コミュニケーションをサポートする製品を提供したいという思いがどんどん大きくなり、スマホスタンドの開発に踏み切りました。
デザインについては、「KAJAらしく、チークの無垢材で作れたらいいよね」という共通認識のもと、個々でイメージを膨らませ、それをまとめ上げていきました。
そんな中、置く場所や用途によってサイズを選べた方が良いのでは? というアイデアから、2サイズでの展開が採用となりました。
その一つがスマホ専用スタンド。
トレイ付きのゆったりとしたデザインで、アクセサリーや時計など、ちょっとした小物置きとしても活用していただけるものに。
もう一つは、スマホだけでなく大きめのタブレットも設置可能。
コンパクトでシンプルなデザインになりました。
デザインの方向性は決まったものの、大変なのはここからです。
新型コロナウイルスの影響で、インドネシアの工房に行って直接指示が出せないので、職人さんとはリモートでコミュニケーションを取らなければなりません。
まずサンプルを作ってもらって、それを画像で確認し、こちらの意図を伝えて調整をしてもらうのですが、映像や画像だけではなかなか判断し難いことも。
例えば、実際にスマホを置いたときの安定感が分かりにくく、スマホを入れる溝の厚みをどの程度取れば良いのか、戸惑いました。
また、インドネシアでは、日本ほど多様なスマホケースがないため、様々な形状のケースを使って試してみることができず、それぞれのお客様のケースに対応できる設計になっているか心配でした。
そのため、日本でいろんな形状のケースを想定して、様々な厚みのサイズによって入るか入らないかを試して、理想の厚みを決めました。
実は、スマホスタンドの開発にあたり、充電コードを通す穴を開けるなど、もっとディテールに拘ったデザイン案も提案されていました。
でも、リモートでの製品開発には限界があり、初回の発注はシンプルなデザインにして、現地の職人に伝わりやすいデザインにしようと、途中で方向転換したのです。
そのため、初回発注は少なめにし、改善を続けていければと考えています。
こうした苦労はありましたが、焦らずにじっくりとやりとりを重ねた結果、KAJAらしいデザインのスマホ・タブレットスタンドが完成しました!
先日、無事入荷し、ホッとしたところです。
細かい調整に付き合ってくれた職人さんに心から感謝です。
こちらは、スマホ専用スタンド。
小銭やアクセサリーなど、ちょっとした小物を置けるトレイがポイントです。
そしてこちらが、スマホ・タブレット両用スタンド。
コンパクトながらとても安定感があるので、大きめのタブレットでもOK。
シンプルなデザインなので、インテリアを選びません。
どちらも、機能性だけでなく、KAJAのスタイリングにぴったりの仕上がりになりました。チーク材特有の木目が綺麗に出ていて重厚感もあり、ハンドメイドならではの素朴さと温もり感にあふれています。
100%天然の無垢材を使用しているので、時の経過とともに味わい深さを増すチーク材の表情を、ぜひ、楽しんでいただきたいです。
そして、デスクワークしながらも、木の温もりを感じて少しでも癒されていただけたら嬉しいです。
スマホ・タブレットスタンドはKAJA店頭にて好評販売中です。
次回は、女性だけで構成されたインドネシアの小さな工房、イブイブファクトリーにオーダーしたトートバッグにまつわるお話です。
どうぞ、お楽しみに。