雑貨バイヤーの鍋谷です。
前回のスマホ・タブレットスタンドに続き、若手女子チームによる商品開発ストーリー第二弾をご紹介します。
今回私たちが開発に取り組んだのが、KAJAオリジナルのエコバッグです。KAJAでは、かねてよりサスティナビリティ(持続可能性)に寄り添った商品開発に着目してきました。
今回のエコバッグの商品化は、環境への配慮、インドネシア文化の継承、そして障害を持つ方たちの自立支援など、未来につながるものづくりをサポートしたいという思いが形になったものです。
また、プラスチック製ゴミ袋の有料化がスタートし、エコバッグを携帯する方が増えてきたことも、開発の後押しとなりました。
今や、エコバッグを数点持っているのは当たり前。そんな中、KAJAらしいエコバッグを作りたいというのがメンバー共通の思いでした。じっくりと「KAJAらしさとは何か…」というテーマに向き合ってアイデアを出し合い、デザインの方向性を決めるキーワードをあぶり出しました。
・レジ袋感覚
・大量買いに対応するビッグサイズ
・インドネシアの美意識と文化を伝える
・ユニセックス使用
・KAJAのインテリアに似合う
新型コロナの影響のため、開発メンバーとはLINEやメールでのやり取りでしたが、こうしたキーワードをベースに、デザイン案がまとまりました。
レジ袋のように、肘にかけて使うスタイルに決定。
サイズは、H36cm×W46cm×D22cm。
たくさん買い物ができるように、幅広のまちを設けました。生地は生成りの軽やかなコットンにして、コンパクトにたためるように。そして、インドネシアに伝わるバティック生地を両サイドのまち部分に使用し、KAJAらしさをアピールすることにしました。
デザインが決定すると、インドネシアの裁縫工房にオーダー。今回オーダーしたのは、以前、こちらのコラムでもご紹介したインドネシアの小さな工房イブイブファクトリーです。
笑顔が素敵な女性たちが、障害を抱えながらも細やかな縫製作業をこなし、たくましく工房を切り盛りしています。私たちにとってイブイブファクトリーは、エプロンやクッションカバー、鍋つかみなど、KAJAのオリジナル商品を一緒に作り上げてきた、大切な仲間なのです。
新型コロナの影響で、今回も工房とはオンラインでのコミュニケーションです。直接会って説明するのと違い、細かいニュアンスを伝えるのが難しいため、こちらの意図を伝えるために何かしらの工夫が必要でした。
そこで、立体的な図面を起こし、バッグの造りを視覚的に一目で理解してもらえるようにしました。その図面をベースにちょっとした捕捉説明をするだけで、スムーズにエコバッグの制作を進めることができました。
その一方で苦戦したのが、アクセントとなるバティックの生地選びです。通常は、現地の生地問屋に出向き、たくさんのバティックを直接見て触れて選ぶことができるのですが、リモートオーダーでは、下に掲載したような、棚に並べた生地の画像を頼りに生地を選ばなければなりませんでした。
パソコンで画像を拡大してみたのですが、微妙な色合いや模様の大きさなどを明確に把握できず…。
少し不安でしたが、「KAJAが提案するリゾートのような暮らしに似合う柄」を拠りどころにして、100近くあるパターンの中から3つの柄を選びました。
そして先日、イブイブファクトリーから完成したエコバッグが届きました!
私たちが思った通りの仕上がりでひと安心です。
たっぷりとしたサイズ感。KAJAの人気商品、バリクッションが3枚も納まるビッグサイズです。
そして、まちの部分のバティック生地が良いアクセントになっています。どれもKAJAのインテリアに溶け込むナチュラルな色味です。落ち着いた雰囲気の柄を選んだので、ファッションを選ばず、男性の方にもお使いいただけるはずです。
こうしてさりげなくお部屋に置いておいても、絵になります。
若手開発チームによる第二弾の商品が完成しましたが、今回のプロジェクトも、メンバーにとって大きな収穫がありました。それは、「KAJAらしさ」の共通認識が深まったこと。
この先、バイヤーとして商品開発を行う上で、KAJAらしさを追求することはとても大切なこと。それを突き詰めることに集中した時間は、私たちのものづくりへの自信につながります。
さて、今回ご紹介したエコバッグですが、入荷数が限られております。ご興味を持たれた方は、ぜひ、お早めにKAJA各店にお越しください。
もし、今回のデザインが好評でしたら、季節に合わせたバティック柄や、小さめのサイズなど、KAJAエコバッグのラインナップを増やしていく予定です。その日の気分や目的に合わせてエコバッグを選んでいただけるような展開を目指します。
次回は続々入荷中のKAJA新作照明類をご紹介します。ぜひ、チェックしてくださいね。